朝、目が覚めた瞬間に思う。
「会社に行きたくない。」
それ以上でも、それ以下でもない。
理由を説明する気力もない。
ただ、行きたくない。
たぶん誰にでも、そんな朝がある。
布団の中でスマホを見ながら、ため息をつく。
外はもう明るいけど、心の中はまだ夜のまま。
「休みたい」「逃げたい」「いっそこのまま消えてしまいたい」――そんな言葉が頭の中をぐるぐる回る。
でも結局、支度をして家を出る。
だって行かなきゃいけないから。
行かないと給料ももらえないし、周りに迷惑をかけるかもしれない。
「行きたくない」と思いながらも、毎日会社へ向かう自分。
それ自体が、もうすでにすごいことなんだと思う。
- ■ 行きたくない理由なんて、ひとつじゃない
- ■ 「行きたくない」と思うのは、甘えじゃない
- ■ 本当に無理なときは、休んでいい
- ■ 無理にポジティブにならなくていい
- ■ 「行きたくない」と思う日は、どう過ごす?
- ■ それでも行かなきゃいけない日は
- ■ 最後に:行きたくない日は、ちゃんと生きてる証拠
■ 行きたくない理由なんて、ひとつじゃない
人によって「行きたくない」の中身は違う。
上司が怖い、同僚が合わない、仕事内容が合わない、給料が低い、評価されない。
あるいは、もう単純に「疲れた」。
何かが明確に嫌というより、全部が重なって心が擦り切れていることもある。
たとえば、仕事でミスが続いて落ち込んでいるとき。
人間関係がギスギスしているとき。
体が疲れているのに眠れない夜が続くとき。
そんな時期は、会社という場所自体が「自分を苦しめる存在」に見えてくる。
ドアを開けた瞬間、胃のあたりがキリキリする。
何気ない会話さえもしんどい。
そんな状態で「頑張れ」なんて言われても、もう耳に入らない。
■ 「行きたくない」と思うのは、甘えじゃない
多くの人は、「行きたくない」と言うと「みんなそうだよ」「甘えるな」と言われる。
でも、本当にそうだろうか?
人間の心や体は、無限じゃない。
ずっと我慢して働き続けていたら、壊れてしまう。
心が悲鳴をあげているサインを、「甘え」と片づけてはいけない。
むしろ「行きたくない」と自分で気づけることは、ちゃんと自分の心と向き合えている証拠だ。
無理をしすぎると、ある日突然ぷつんと切れる。
だから、「行きたくない」と思ったときは、一度立ち止まる勇気を持っていい。
■ 本当に無理なときは、休んでいい
会社を休むことに罪悪感を持つ人は多い。
でも、体調が悪いときに休むのは当たり前のこと。
心が限界のときも、同じように「休むべきとき」だ。
休んだからといって人生が終わるわけじゃない。
むしろ、一日休むことで取り戻せるものがある。
布団の中で何もせず寝る。
散歩に出て外の空気を吸う。
好きな音楽を聴く。
それだけでも、少しずつ心が落ち着いていく。
「もう無理」と思うくらいなら、思い切って休もう。
それは逃げじゃなくて、再起動だ。
■ 無理にポジティブにならなくていい
「前向きに考えよう」とか「明るくいよう」とか、よく言われるけど、
本当にしんどいときにそんなこと言われても、逆に苦しくなる。
無理に笑おうとすると、余計につらい。
だから、落ち込むときは落ち込んでいい。
愚痴を言いたいときは言っていい。
涙が出るなら、我慢しなくていい。
人間なんだから、そういう日もある。
元気がない自分も、自分の一部。
そのままの自分を責めないことがいちばん大事だ。
■ 「行きたくない」と思う日は、どう過ごす?
もし会社に行かないと決めたなら、その一日を「自分を回復させる時間」に使おう。
たとえば、
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朝、ゆっくりコーヒーを飲む
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散歩をして空を見上げる
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誰にも会わず静かに過ごす
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好きな動画や映画を観る
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自分をねぎらう言葉をノートに書く
何かを“しなければ”と考えなくていい。
何もしない時間こそ、心を修復する大事な時間だ。
■ それでも行かなきゃいけない日は
どうしても休めない日もある。
そんな日は、自分に「完璧を求めない」ことを約束してほしい。
「今日は60%でいい」
「ミスしても気にしない」
「とりあえず一日生き延びればOK」
これくらいの気持ちでいい。
完璧を目指すほど、心が削られていく。
あなたの価値は、成果やスピードじゃなく、“ちゃんと生きていること”そのものにある。
■ 最後に:行きたくない日は、ちゃんと生きてる証拠
「会社に行きたくない」と思うのは、怠けでも弱さでもない。
それだけ、毎日真剣に働いてきた証拠だ。
頑張ってきたからこそ、疲れた。
責任を持って働いてきたからこそ、限界を感じている。
だから、どうか自分を責めないでほしい。
あなたが今感じているその「行きたくない」という気持ちは、
生きている人間として、とても自然でまっとうな感情だ。
無理に元気を出さなくていい。
今日くらいは、心を休ませよう。
そしてまた、自分のペースで動き出せばいい。