朝、アラームが鳴る。
手を伸ばして止めたあと、天井を見つめる。
「今日も仕事か……」
頭の中では、「行かなきゃ」と繰り返しながらも、体がまったく動かない。
そんな朝、ありませんか?
「忙しい」「やらなきゃいけないことが山積み」
それでも心の底では、「もう行きたくない」とつぶやいている。
これは、社会人の多くが一度は経験する“心の葛藤”です。
- ■ 「行きたくない」と思うのは弱さではない
- ■ 「行かなきゃ」と「行きたくない」の間でつぶれそうになる
- ■ 忙しさは「優先順位の見失い」から始まる
- ■ 行きたくない朝を乗り切るためにできること
- ■ 「一日をなんとか終える」だけで十分
- ■ それでも限界を感じるときは
- ■ 最後に:忙しい人ほど、自分を大切にして
■ 「行きたくない」と思うのは弱さではない
まず、伝えたいのはこれです。
仕事に行きたくないと思うのは、あなただけじゃない。
どんなに責任感が強い人でも、どんなに周りから信頼されている人でも、
「もう行きたくない」と感じる瞬間はあります。
それは、サボりたいからではなく、
“忙しさ”や“プレッシャー”に心と体が疲れ切っているから。
つまり、「行きたくない」は怠けではなく、
あなたの中にある「もう限界かもしれない」という正直なSOSなんです。
■ 「行かなきゃ」と「行きたくない」の間でつぶれそうになる
この矛盾こそが一番つらいですよね。
・責任があるから休めない
・自分が抜けると仕事が止まる
・上司に怒られたくない
・同僚に迷惑をかけたくない
こういう思いが頭の中をぐるぐる回って、
結局、体にムチを打って出社する。
でも、そんな日が何日も続くと、
気づかぬうちに“燃え尽き”が始まります。
「やらなきゃいけないのに、やる気が出ない」
「何もしてないのに疲れている」
「休んでも回復しない」
そう感じるようになったら、
それは心のエネルギーが底をつきかけているサインです。
■ 忙しさは「優先順位の見失い」から始まる
忙しさに飲まれているとき、
私たちは「全部やらなきゃ」と思いがちです。
でも実際は、全部やる必要なんてありません。
仕事には、
「すぐやるべきこと」と「あとでいいこと」があります。
そして、「自分がやらなくてもいいこと」も。
忙しすぎてつらいときほど、
一度立ち止まって“優先順位”を見直すことが大切です。
今日すぐに片づけなくても問題のないことは、明日に回していい。
誰かにお願いできることは、素直に頼っていい。
「全部自分で背負う」ことが、
結果的にあなたの気力を削ってしまうのです。
■ 行きたくない朝を乗り切るためにできること
「休むこともできない」「行かなきゃいけない」
そんな日には、せめて“力の抜き方”を変えてみてください。
たとえば――
-
朝、ギリギリまで寝てもいい
-
好きな音楽を聴きながら準備する
-
通勤途中で甘いコーヒーを買う
-
職場についたら、まず深呼吸してデスクに座る
-
午前中は“とりあえずやるだけ”でいい
完璧に働く必要なんてありません。
“出社しただけでえらい”
それくらいの気持ちでいいんです。
■ 「一日をなんとか終える」だけで十分
忙しすぎる時期や、気持ちが沈んでいるときは、
1日を“乗り切るだけ”でOKです。
・全力でやる
・完璧に仕上げる
そんなことは、元気なときにやればいい。
今日の目標はただひとつ。
「なんとか一日を終えること」。
それでもう、十分頑張っています。
あなたが思っているよりずっと。
■ それでも限界を感じるときは
もし、「行かなきゃ」と思っても本当に体が動かないなら、
それは休むべきタイミングです。
どれだけ忙しくても、あなたが倒れてしまったら、
仕事は結局止まってしまう。
だから、勇気を出して一度“休む”という選択をしてください。
・病気ではないけど、どうしても無理な日
・涙が止まらない朝
・動悸や吐き気が出るほどのストレス
そんな日は、「今日は行けません」と言っていいんです。
社会人としての責任よりも、あなたの心と体のほうがずっと大事です。
■ 最後に:忙しい人ほど、自分を大切にして
仕事が忙しい人ほど、責任感が強く、
「休むこと=悪いこと」だと感じてしまいがちです。
でも、休むことも立派な仕事の一部。
あなたが元気でいることこそ、
まわりの人にとっても一番の安心です。
「忙しくて仕事に行かなきゃいけないけど、行きたくない」
――それは誰もが抱く“正直な本音”です。
どうか自分を責めずに、
「今日もよくやってる」と小さく褒めてあげてください。
明日、少しだけ楽に働けるようにするために、
今日のあなたには休息と優しさが必要です。
無理しなくていい。
行けるところまでで、十分です。