朝、目が覚めた瞬間から、もう動きたくない。
カーテンの隙間から光が差し込んでいるのに、体がベッドに沈み込んだまま動かない。
頭の中では「行かなきゃ」「でも行きたくない」の言葉がぐるぐると回る。
そんな朝、ありますよね。
人はよく「仕事なんて誰でも行きたくない日がある」と言います。
でも、心の奥底から「無理だ」と感じる朝というのは、単なる“怠け”ではなく、心が限界を訴えているサインです。
- ■ 「行きたくない」には、理由がある
- ■ まずは“起きる”以外のことを考えない
- ■ 「行く・行かない」は、そのあと決めていい
- ■ 行くことを選んだあなたへ
- ■ 「無理だ」と思った瞬間が、本当の限界サイン
- ■ 頑張れない日があっていい
- ■ 最後に:それでも今日を生きているあなたへ
■ 「行きたくない」には、理由がある
仕事に行きたくない——この感情は、必ず何かの原因があります。
例えばこんなものです。
-
上司や同僚との人間関係に疲れている
-
業務量が多すぎてプレッシャーを感じている
-
最近、頑張っても報われない気がしている
-
単純に体が疲れている
-
眠れていない、気力が回復していない
どれも、誰にでも起こりうることです。
でも私たちは、これを「自分が弱いからだ」と思い込んでしまう。
だからこそ、まずはこう言ってあげてください。
「行きたくないのは当然だよ。ちゃんと理由があるんだ。」
■ まずは“起きる”以外のことを考えない
心が重い朝ほど、「出社」「仕事」「人間関係」といった言葉が頭の中を占領します。
でも、それを全部考えていたら動けなくなります。
そんな時は、まず「5分先のことだけ」考えましょう。
たとえば——
「顔を洗ってみよう」
「お湯を飲んでみよう」
「スマホを見る前に、カーテンを開けてみよう」
それで十分です。
“仕事”のことは一度、遠くに置いておきましょう。
今日という長い一日の最初の5分を乗り越えるだけで、人は少しずつ動けるようになります。
■ 「行く・行かない」は、そのあと決めていい
「仕事に行きたくない朝」は、すぐに答えを出そうとしなくて大丈夫です。
無理に自分を奮い立たせる必要もありません。
まずは、起きて、少し呼吸を整えて、それから考えましょう。
もしどうしても体が動かないなら、「今日は休む」という選択をしてもいい。
会社は回ります。あなたが壊れてしまったら、元も子もありません。
1日休むだけで、翌日また少し動けるようになることもあります。
■ 行くことを選んだあなたへ
それでも「行くしかない」と思って、出社するあなた。
本当に立派です。
無理やり体を起こし、満員電車に乗り、会社に足を踏み入れる——
その行動自体が、すでに“努力の結晶”です。
そんな日は、完璧を求めないでください。
「とりあえず出社できただけでOK」
「メールを一通返せたら合格」
「昼までなんとかいたら休憩しよう」
それで十分です。
仕事を“こなす”より、“生き延びる”ことを優先していいんです。
■ 「無理だ」と思った瞬間が、本当の限界サイン
本気で「無理だ」「もう嫌だ」と感じる朝は、心があなたに助けを求めている証拠です。
その声を無視し続けると、ある日突然、体が動かなくなります。
そうなる前に、「助けを求める」「休む」「話す」という行動を取ることが大切です。
信頼できる同僚でも、家族でも、産業医やカウンセラーでも構いません。
あなたが感じている「仕事に行きたくない」という感情は、誰かに話してもいい。
それは“弱音”ではなく、“生存のための言葉”です。
■ 頑張れない日があっていい
世の中には「努力」「根性」「継続」が美徳のように言われますが、
人間は機械ではありません。
気分の波もあれば、疲れもたまる。
やる気が出ない日は、誰にでもあります。
「今日は頑張れないな」と感じたら、こう言い換えてみてください。
「今日は“頑張らない日”にしよう。」
それだけで、少し気持ちが軽くなります。
頑張らない日があるから、また頑張れる日が来る。
“ずっと前進し続ける”ことより、“止まりながらも続ける”ことの方がずっと大切です。
■ 最後に:それでも今日を生きているあなたへ
本当に仕事に行きたくない朝を、あなたは今、過ごしているかもしれません。
でも、それでもこの文章を読んでいるということは、まだ“生きよう”としています。
それは、とても強いことです。
たとえ今日、会社を休んでもいい。
行ってもいい。
どちらを選んでも、あなたの価値は変わりません。
大事なのは、あなたの心と体を守ること。
そのために「今日は無理しない」という選択をするのも、立派な勇気です。
明日また少しだけ動けるように、今日は休んでもいい。
それでも世界は回るし、あなたが休んだ分だけ、ちゃんと自分が守られます。
だから、焦らなくていい。
本当に仕事をしたくない朝こそ、自分に一番優しくする日でいいんです。